スキージャンプオタが非オタの彼女にスキージャンプ世界を軽く紹介するための10人
すっかり、はてな見てないから分からなかったけどなんか流行ってるの?
まあ、どのくらいの数のジャンプオタがそういう彼女をゲットできるかは別にして、
「オタではまったくないんだが、しかし自分のオタ趣味を肯定的に黙認してくれて、
その上で全く知らないジャンプの世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」
ような、ヲタの都合のいい妄想の中に出てきそうな彼女に、ジャンプのことを紹介するために
見せるべき10人を選んでみたいのだけれど。
(要は「脱オタクファッションガイド」の正反対版だな。彼女にジャンプを布教するのではなく
相互のコミュニケーションの入口として)
あくまで「入口」なので、映像の入手に過大な負担を伴う1970年代、80年代の選手は避けたい。
できれば現役世代、古くても長野五輪前後にとどめたい。
あと、いくらスキージャンプ的に基礎といっても古びを感じすぎるものは避けたい。
ジャンプ好きが「上原子次郎」は外せないと言っても、それはちょっとさすがになあ、と思う。
そういう感じ。
彼女の設定は
ジャンプ知識はいわゆる「日の丸飛行隊」的なものを除けば、アホネンという名前は聞いたことがある
サブカル度も低いが、頭はけっこう良い
という条件で。
まずは俺的に。出した順番は実質的には意味がない。
まあ、いきなりここかよとも思うけれど、「マリシュ以前」を濃縮しきっていて、「マリシュ以後」を決定づけたという点では
外せないんだよなあ。身長も169cmだし。
ただ、ここでオタトーク全開にしてしまうと、彼女との関係が崩れるかも。
このW杯での勝利過多な選手について、どれだけさらりと、嫌味にならず濃すぎず、それでいて必要最小限の情報を彼女に
伝えられるかということは、オタ側の「真のコミュニケーション能力」の試験としてはいいタスクだろうと思う。
- 東輝(日本)、ロアル・ヨケルソイ(ノルウェー)
アレって典型的な「オタクが考える一般人に受け入れられそうなジャンプ選手(そうオタクが思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのもの
という意見には半分賛成・半分反対なのだけれど、それを彼女にぶつけて確かめてみるには
一番よさそうな素材なんじゃないのかな。
「ジャンプオタとしてはこの二人は”大倉山の番人”としていいと思うんだけど、率直に言ってどう?」って。
- 岡部孝信(日本)
ある種のジャンプオタが持ってる低身長選手の勝利という憧憬と、斎藤浩哉監修の37歳でも現役を続けるこだわりを
彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにも岡部孝信な
「中年的ださカッコよさ」を体現するインタビュー
「童貞的に好みな男」を体現するインタビュー
の二点をはじめとして、オタ好きのするキャラを世界にちりばめているのが、紹介してみたい理由。
- ヤクブ・ヤンダ(チェコ)
たぶんこれを見た彼女は「長野五輪の日本選手だよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いといえば狙い。
この系譜の飛型がその後続いていないこと、これがチェコでは大人気になったこと、
チェコなら主流の飛型になって、それが日本に輸入されてもおかしくはなさそうなのに、
日本国内でこういうのがつくられないこと、なんかを非オタ彼女と話してみたいかな、という妄想的願望。
- ビョルン・アイナール・ロモレン(ノルウェー)
「やっぱりジャンプはノルウェーのものだよね」という話になったときに、そこで選ぶのは「アンデシュ・ヤコブセン」
でもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、最長不倒にかけるロモレンの思いが好きだから。
断腸の思いで伸ばしに伸ばしてそれでも239m、っていう尺が、どうしても俺の心をつかんでしまうのは、
その「着地する」ということへの諦めきれなさがいかにもオタ的だなあと思えてしまうから。
ロモレンの最長記録を俺自身は短いとは思わないし、もう更新されないだろうとは思うけれど、一方でこれが
伊東大貴や栃本翔平だったらきっちり235mにしてしまうだろうとも思う。
なのに、膝に負担かけて心配かけて239mを飛んでしまう、というあたり、どうしても
「自分の飛型を形作ってきたものが捨てられないオタク」としては、たとえロモレンがそういうキャラでなかったとしても、
親近感を禁じ得ない。ジャンプ自体の高評価と合わせて、そんなことを彼女に話してみたい。
- シモン・アマン(スイス)
今の若年層でアマン見たことのある人はそんなにいないと思うのだけれど、だから紹介してみたい。
札幌世界選手権よりも前の段階で、低速ジャンプとか着地技法とかは塩湖五輪で頂点に達していたとも言えて、
こういうクオリティの選手が団体のメンツが揃わない国でこの時代に活躍していたんだよ、というのは、
別に俺自身がなんらそこに貢献してなくとも、なんとなく小国好きとしては不思議に誇らしいし、
いわゆるハリーポッターにそっくりということでしかアマンを知らない彼女には見せてあげたいなと思う。
- トーマス・モルゲンシュテルン(オーストリア)
モルギーの「帽子」あるいは「アプローチ姿勢」をオタとして教えたい、というお節介焼きから見せる、ということではなくて。
「終わらないW杯を毎週飛ぶ」的な感覚がオタには共通してあるのかなということを感じていて、
だからこそ札幌世界選手権団体金メダルはモルギー無しではあり得なかったとも思う。
「祝祭化した日常で勝つ」というオタの感覚が今日さらに強まっているとするなら、その「オタクの気分」の
源はモルゲンシュテルンにあったんじゃないか、という、そんな理屈はかけらも口にせずに、
単純に楽しんでもらえるかどうかを見てみたい。
これは地雷だよなあ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。
こういうちょっとしたジャンプの失敗をP点手前で着地して、それが非オタに受け入れられるか
気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。
- 清水礼留飛(日本)
9人まではあっさり決まったんだけど10人目は空白でもいいかな、などと思いつつ、便宜的にレルヒを選んだ。
マリシュから始まってレルヒで終わるのもそれなりに収まりはいいだろうし、札幌世界選手権以降の平成日の丸飛行隊時代の先駆けと
なる選手でもあるし、紹介する価値はあるのだろうけど、もっと他にいい選手がいそうな気もする。
というわけで、俺のこういう意図にそって、もっといい10人目はこんなのどうよ、というのがあったら
教えてください。
「駄目だこの追い風は。俺がちゃんとした条件で飛ばしてやる」というのは大歓迎。
こういう試みそのものに関する意見も聞けたら嬉しい。
元ネタ
アニオタが非オタの彼女にアニメ世界を軽く紹介するための10本
http://anond.hatelabo.jp/20080721222220