Q.「一晩おいたカレーはおいしくなる」とよく言われますがどんな変化がカレーに起こっているのでしょうか?

・材料に味が染み込む、材料同士がなじむ
一例として、じゃがいもの中への味の染み込み具合を、作り立てと一晩おいたものとを比較してみると、作り立てでは表面にしかカレーの味が染み込んでいないのに対して、一晩置いた方は内部にもしっかり味が染み込んでいます。また、様々な材料やスパイスの香り・風味が渾然と混じり合う、つまりなじむといった変化も起きています。
・具のエキスがソースに溶け出る
一晩置いて、さらに再加熱することで、コクや旨みを付ける肉のアミノ酸核酸、人参の中の糖などがよく引き出され、ソースのコクや旨みが増します。
・じゃがいもが溶ける
再加熱することでじゃがいもが煮崩れ、ソースに溶け出して辛味や塩味を吸収し、味がまろやかになります。ただ煮崩れすぎるとソースがざらついた感じになってしまいます。
・油滴が小さく揃う
作り立てのカレーではまだ油滴が大きく不揃いなのに対して、一晩置いたカレーでは油滴が小さく揃っています。これによって、カレーの味の成分と油がうまくなじむそうです。また油滴が細かくなると、舌が複雑な多種類の味を感じやすくなります。

ちゃんとした理由があったんですね。うちのカレーは一晩で終わってしまうことが多いですけど。