虫の惑星


時は20XX年、自称宇宙飛行士の田中八郎山梨県韮崎市出身)は実験として宇宙空間に放り出された韮崎生まれのハエやらボウフラやらを詰め込んだ虫かごを回収しに地球を飛びたった。そして彼はそれを追いかけているとある惑星にたどり着いた。






その惑星には蚊やハエをはじめとして尋常でないほどの虫がそこら中を覆っており、人間の数よりも虫の数が遙かに多く、そこの人間は黄熱病やマラリアと闘っており、その惑星の実質的な支配者は虫ではないかと疑うほどだった。






何とかして彼らを伝染病から救わなければならない。彼は「ここが何処か」を訊くのもそっちのけでそう思ったものの、何をしたらいいのか分からない。そうして葛藤している内に彼も伝染病にかかってしまったのである。






病気にかかってしまった彼は闘病により肉体的にさらに何も出来なかったことに失望感を覚え精神的にもやられてしまった。そのまま彼の病態は悪化するばかりで死の危機も迫っていた。






ある日の夜、ついに彼は危篤状態となった。そして彼は死ぬ前に訊きたいことがあると重い口を開いた。






田中「ここは一体何処なんだ」



民衆「韮崎だ」



田中「韮崎!?一体どういう事なんだ。」



民衆の一人「お前さん・・・この時計50年もずれてるよ。」




田中「そういうことか・・・・」






彼は息を引き取った






田中の居る時代から50年経った地球は「虫の惑星」となっていたのだ。







そう、ここは虫のわく